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災害時、ガスは勝手に止まるの?

料理や煮沸消毒ができない
冷暖房がきかない
風呂に入れない

 ガスと電気は、役割が似ていて私たちの生活では欠かせません。地震が起きると、水道と同じように地中に埋められたガス管に被害が出て、ガスが使えなくなります。ガスが止まったら、冷暖房や風呂が使えなくなり、お湯もわかせません。特に、加熱した食料や水を口にすることが必要な場合も多いので、感染症や食中毒も心配になります。

 まず、ガスについて知っておきましょう。ふだんは便利なガスですが、対応を誤れば、大変、危険です。私たちが通常、使っているガスの種類は2つにわけられ、それぞれ特性が異なります。災害時のことを考えるうえで、両方の特性を知っておくことが大切です。

ガスの種類

 ガスの供給は、2通り。1つは戸外に置かれたボンベにより供給されるプロパンガス(LPガス)、もう1つは、地下に埋めたガス導管と呼ばれるパイプを通って、工場から運ばれてくる都市ガスです。
 なかでも、覚えておくべき大きな違いは、次の点です。

プロパンガス(LPガス)
都市ガス(6Aと呼ばれる種類を除く)
ガスの比重
空気より重い
空気より軽い
持ち運び
できる
できない
器 具
全国共通
地域で異なる

 器具は、プロパンガス用のものは、都市ガスには使えませんし、その逆も使えません。使用するガスと違う種類のガス器具をそのまま使うと、重大な事故につながりますので、注意が必要です。

災害時の対策は?

 次に、災害時の対策を、考えておきましょう。プロパンガスでも都市ガスでも、事前にしておく共通点は多くあります。

 1)<ふだんから> マイコンメータがついているかどうかを確認しておく
 プロパンガスでも都市ガスでも、室外にマイコンメータが広い地域で設置されています(ただし、一部地域を除く)。このマイコンメータには、震度5相当以上の揺れを感じたときに自動的にガスを遮断する装置がついていますので、自分の家に、マイコンメータがついていれば、大きな揺れがきたときでも、あわててガスの火を止めにいく必要がありませんので、地震の対応としてよく言われる「まず火を消す」のではなく、「まず身の安全を確保する」ことに専念できます自分の家は付いているかどうか、必ず確認をしておきましょう(下の写真を参照のこと)。
 地震後、まわりで地震の被害がないことが確認されれば、自分でマイコンメータを復帰することができます。ただし、広域の地震災害では、周辺は大丈夫でも地区によってガスが遮断されていたり、地域のガス漏れでガス圧が下がり、復帰できない場合もあります。とにかく、地震直後は慎重に行動しましょう。

 2)<大地震直後、揺れがおさまったら> 室外の元栓を閉め、当分、火は使わない
 揺れがおさまったら、念のため使っているファンヒーターやガスコンロといった器具のガス栓を閉めます(電気器具のコンセント(特に熱を発するストーブ、アイロン、水槽のサーモスタット付水温調節器等)も抜き、可能ならブレーカーも落とします)。そして、室外の元栓もプロパン、都市ガスともになるべく早く閉めましょう。マイコンメータがついていれば安心と思われるかもしれませんが、念には念。機械は不具合が起きる場合もあります。さらに、ガス臭くなくても、当分の間、ろうそくやたばこ等、火を使うのは控えましょう。二次災害を招かないためにも、皆さんのご協力が必要です。
 なお、自宅を離れ避難をする場合においても、自宅や周囲のガス漏れの有無に関わらず、必ず外の元栓を閉めてから避難をしましょう(同時に、電気のブレーカーも落としましょう)。

プロパンガスのメータ見本
都市ガスのメータ見本
プロパンガスのメータ
都市ガスのメータ

 3)<大地震直後、ガス臭いときには> 窓や戸をゆっくり開ける
 ガスは元来、無臭ですが、ガス漏れがすぐにわかるように、臭いがつけられています。ガス漏れの際、注意すべきことは、ガスの種類によって、たまる場所が異なることです。
 上の表に書いたように
都市ガス(6Aと呼ばれる種類を除く)は空気より軽いので天井(上)にたまりやすく、プロパンガスと一部の都市ガス(6Aと呼ばれる種類)は、床付近にたまります。たとえば、プロパンガスをお使いのご家庭で、ガス臭くなくても、足下にたまっている可能性がありますので、立ったまま、ガス漏れの有無を判断するのではなく、かがんで臭いを察知するようにしましょう。都市ガスの場合には、その逆です。
ガス漏れ警報機の設置場所も、ご注意ください。LPガスは床から30センチ以下の低いところに設置し、都市ガスは天井近くの上方に設置します。また、どちらの場合でも、不完全燃焼を起こした際に出る一酸化炭素は空気よりも軽いのでCO警報機は、天井近くに設置します。)
 
ガスがたまっていた場合、戸や窓を開けて換気しますが、金属がこすれ合うことをきっかけとして、引火し爆発することがあります。たとえば、勢いよく鍵を開けたり、換気扇や照明等のスイッチを入れるといった行為(ヒモを引っ張ったり、壁のスイッチを切り替える等)のほか、冷蔵庫のサーモスタットさえも、その端緒になることがあります。火打石を思い起こさせるような行為はくれぐれもご注意ください。プロパンの場合は、ホウキで外に掃き出しましょう。

 4)<備えておく> 加熱できるコンロなどを備えておこう
 
被災すると、必ず温かい食べ物や飲み物が欲しくなります。また、溜めておいた水や置いておいた食料でも、十分に煮沸をすることで安心して口にすることができます。特に夏は、食べ物が痛みやすいので、加熱調理が必須です。そのために、ご自宅において野外用の調理セットや、カセット式のコンロなどを備えておくことをおすすめします。炭、固形燃料など、長期保存が効く安全な燃料もありますので、ぜひご検討ください(最近では、レトルト食品を温めるものとして、水を入れると反応して熱を発するタイプのものも発売されているようです)、。

 なお、地域によってご家庭によってガス会社、安全装置等は異なります。一例として次の東京ガスのHP をリンクしておきますが、ご自宅で利用なさっているガス会社から情報を入手してください。

●東京ガス/ガスの安全設備編
「Q.安心な暮らしづくりのためのガス設備と東京ガスの安全対策を教えてください」(リンク)>>

●東京ガス/ガスご利用ガイド「地震のときは」(リンク)>>
●東京ガス/ガスご利用ガイド「ガス臭いとき」(リンク)>>

 次に、ガスをめぐって災害時に起こりうる事態について、阪神・淡路大震災のときにどうなったかを見てみましょう。都市ガスでは、少々、複雑なところがありますが、知っておくと安心できます。
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